お仏壇とは
お仏壇は御本尊を安置し、礼拝する「壇」と「箱」の事を本来は指します。
つまり、ご本尊を祀るところ、仏を祀る壇のことを「仏壇」と言います。
壇とは
「壇」とは、「祭祀などの儀式を行うため、一段高く設けた場所」と言う意味があります。
お釈迦様が説法をされる時に、土を盛って高くしたり、大きな岩の上で教えを説かれた故事に由来しています。
現代のお仏壇とは
現代におけるお仏壇には二つの意味があります。
- 「仏様を祀る家の小さな寺」。
- 「ご先祖様の家」という意味がなります。
日本では、仏教が伝わる前から、「魂棚」(※)という棚でご先祖様の霊を祀る祖霊信仰がありました。
その後、仏教が伝わり、日本の祖霊信仰と融合して、後に仏壇で両方を祀るようになりました。
その為、日本では、仏様と一緒にご先祖様も礼拝する習慣が一般的となりました。
現代では、「ご先祖様に御参りする」という印象が強いかと思います。
※位牌や供え物などを安置するための棚になります。
仏壇を設置する場所
明確なルールはありませんが、主に3つの設置場所があります。
仏間
仏壇を設置する専用の場所になります。現代の住宅においては、仏間を見る機会は少なくなりましたが、一番推奨する場所になります。
床の間
家の中の上座を表す為、適しています。
居間/リビング
現代の住宅においては、間取り等も考慮し居間やリビングに設置する住宅も増えてきております。
仏壇を設置する上で気を付ける点
仏壇を設置する上で避けるべき箇所が3つあります。
直射日光と湿気が多い場所には設置しない
仏壇は木製が主流の為、直射日光により日焼けが発生する可能性があります。
また、湿気はが多い場所は仏壇にカベが発生する可能性があります。
下座には設置しない
仏壇はご先祖様を大切に納めているので、下座ではなく上座に設置します。
下座に設置すると、ご先祖様に足を向ける行為となりますので、注意する必要があります。
神棚を向かい合わせてはいけない
神棚と仏壇を向かい合わせで設置した場合、どちらかが必ずお尻を向いた状態となる為、
向かい合わせにならないようにします。
仏壇を置く場所が無い場合
近年は、戸建住まいよりもマンションやアパート住まいのファミリー層が増えております。
その為、仏壇を置く場所に悩まれるご家族もいらっしゃるかと思います。
ミニ仏壇
マンションやアパートに住んでいると、従来の仏壇を置くことが困難になります。
従来の仏壇よりサイズや重量が小さい為、アパートやマンションにも置ける設計となっております。
壁掛け仏壇
ミニ仏壇よりも、さらに場所を取らない壁に掛けるタイプの仏壇もあります。
ただし、壁掛けにかかる費用が発生します。
仏壇の選び方
仏壇には3種類のタイプが存在します。
- モダン仏壇
- 唐木仏壇
- 金仏壇
モダン仏壇
家具に似たタイプの仏壇になります。現代の住宅のような洋室に合うように造られています。
唐木仏壇
硬くて密度の高い銘木を使用して、透かし彫りをほどこして造られています。
落ち着いた重厚な風合いを見せるお仏壇です。
金仏壇
金箔や金粉が施され、全体は黒の漆塗りで造られています。
金箔には号色があり、1号色から4号色が使われるのが一般的です。
号色とは金箔に含まれている金の含有率となり、含有率によって、金色の色合いが異なります。